自助会の元メンバーから「会おう」とメールが来たが、あまりにも具合が悪くて断った。しばらくして電話がかかってきて「お前の家の前にいるから早く出てこい!」と怒鳴られた。
頭がボーッとした状態でしぶしぶ着替えていると、外から変な音がずっと鳴っていた。玄関を出てその音の正体が分かった。自転車のベルの音だった。彼が苛立って鳴らし続けていたのだ。
俺の姿を見た元メンバーは、「遅いんだよ!」と怒鳴りながら雪団子を投げつけてきた。意味が分からない。何の用なのか尋ねようとそばに寄ったら、酒臭かった。今はまだ午後五時半ごろ。酔っぱらうには早い時間だ。
「お前まだ働いてないのか? さっさと働けよ!」と彼は大声で叫びながら雪団子を立て続けに投げつけてきた。俺を待っているあいだにそこらの雪で雪団子を量産しチャリンコのカゴにストックしておいたらしい。
向かいの家の人が何事があったのかと窓からのぞいている。通りを歩いている人も怪訝そうな顔をしてこちらを見ている。
「分からない点があるので勉強している最中なんだ」と周囲を気にしながら小声で答える俺。
「何が分からない! どこが分からない!」と相変わらず怒鳴りちらす彼。
「そう言われても説明しづらいんだが……」
「どうして! 何が!」と雪団子を投げつけながら問い詰める彼。
酔っ払いに何を言ってもダメだなと思って、「俺、帰るわ」ときびすを返して家に帰った。背中の向こうから怒声が聞こえたが完全に無視した。ふと借金の取り立てってこんな感じなのかなと思った。悪夢のような出来事だった。
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